サーマクールが登場するまで、たるみとりの治療は「フェイスリフト」手術が主流でした。 手術の効果が大きいのは間違いありませんが、治療費も比較的高額な上、腫れや内出血、傷の感染といったリスクのほか傷の回復までのダウンタイムは必要で、気軽に受けられる治療ではありません。
そのような時代の中、アメリカでサーマクールTCが2002年に登場し、学会でも高い評価を受けて「切らないフェイスリフト」として話題をさらいました。
米国Thermage社は形成外科医のDr.Edward Knowltonを中心に10年の開発研究を行い、2002年に発表。FDA(食品医薬品局)、カナダHPFB(健康製品食品局)の承認を受けて世界各国で使用されるようになりました。
ビデオでは女性がにこやかに治療を受けていますが、初期のサーマクールでは高レベルのエネルギーを1回照射する方法(シングルパス)で痛みもかなり強いものでした。 麻酔クリームで前処置をしても効果はあまりなく、「痛い治療」としても知られていました。治療費はフェイスリフト手術の半額程度でしたが、なかなかおすすめしにくく、自分もTCでの治療経験は数えるほどしかありません。スタンダードチップの照射面積は1cm2で施術に時間もかかりました。